amphibianです みなさんGWおつかれさまでした
海外では「キツネってどうやって鳴くの?」という疑問で1本歌が出るくらい鳴き声がようわからん獣という認識のようですが 日本のステレオタイプは「こんこん」一択ですよね
でも実際の啼き声は「ギャン」みたいなかんじ(00:40くらい)だと 田舎そだちのamphibianはしっている ギャン ギャン ギャン
他はみんなかっこいいのにギャンだけギャン いや なんでもないです
でも色々調べたら萌え殺しにかかってるとしかおもえないキュンキュンボイスもいっぱい落ちてたので みなさん調べてみるとたのしいですよ
タヌキもきゅんきゅん系の声のようですね あいつらは接近する車に対してパニックのあまり呆然と立ち尽くすという捨て身の萌え技ももっているので 田舎道を走行中はどうか萌えと速度にご注意を 先日も轢きそうになりました
なんかよくわからなくなってしまいましたが 先日こんなことをつぶやきました
実を言えば レイジングループに「狐」にあたるものはいるんだよね
— amphibian/あんひびあん (@frogmonger) March 24, 2016
ちょっと反響を呼んだみたいで いろいろ憶測が飛び交ったようなのですが 見た感じ正解は出てないみたいでした
目にした説では 「シナリオ通して殺されることがなかったアイツ」とか「実は掟の埒外にいたアイツ」とか 「すべてを裏から操っていたアイツ」とか そういうのが挙がってました なるほどそれもおもしろい解釈ですね
ただ この「狐」については 明確な意図があってやっていたので 特に脈絡もありませんが ここでネタばらしをしておきます
「狐」および「妖狐」は 日本のインターネット系人狼における特殊なロール(役職)で 以下の特徴をもつようです
- 人狼の犠牲者にならない(選ばれても何も起きない)
- 占い師の対象になると死亡する(占いの結果は「村人」と出る)
- 村人と人狼のどちらかが勝利条件を満たした時点で生存していれば、勝利陣営の代わりに勝利する
- 設定上のフレーバーは「村人と人狼のどちらにも属さない、単独の第三勢力」
amphibianは「タブラの狼」派なのでこれはハムスター人間と呼びたいですが それはともかく
多くの方が「人狼の犠牲者にならない」及び「単独の第三勢力(≒黒幕)」という視点で「狐」を推理されていたようですね
「占い師の対象になると死亡する」点は明らかにレイジングループ作中で取り上げられていないのでスルーされていたようです
amphibianがいうところの「レイジングループの狐」とは 「勝利条件=自分の生存である単独の第三勢力」です
厳密な「狐」ではないです 他の加護と同様に一般的ルールに則った役職だと邪推させてしまったのは 申し訳ありませんでした
そこについて詳しく話す前に まず レイジングループと人狼ゲームの関係性について のべます
- 人狼は1日に1人の犠牲者を選んで殺します 人狼が何人いようが一緒です 犯行動機は不明です
- 村人は1日に1人を合議によって処刑します 誰かが暴走して複数人殺したり 自殺したりすることは想定されていません
- 夜は人狼が怖いので誰も出歩けません みんな素直に床につきます したがって誰も人狼の犯行を目撃できません 人狼の襲撃から誰かを守っているらしい狩人(騎士)も同様です なぜかは不明です
- だれも人狼対策の罠を張るとか 容疑者全員ふんじばって朝を待とうとかを試みません
- 人狼は一切の物証を残しません たとえ殺して皮を剥いでも人間と変わらないのです したがって誰も人狼の正体を科学捜査によって暴くことはできません
- 人狼ゲームは人狼対村人のチーム戦です チームの勝利のためなら死を厭ってはいけません
ルールによっては夜中に薄目で人狼を目撃できる役職や自殺できる役職もありますが 一般的な人狼ゲームでは上記のことがコンセンサスとしてあります
ぶっちゃけ気にくわなかったのです
なんで人狼は複数人殺さないの? なんで村人は馬鹿正直に一日一殺早寝早起きのルールに従うの? なんで誰か捨て身の行動に出ないの? なんで人狼は落とし穴に落ちないの? なんで人狼は一切の証拠を残さないの? それでなんでみんなこんなにチームの勝利に献身してるの??
これらはもちろん 人狼ゲームというアナログゲームを遊ぶだけなら 「そういうゲームだから」ってことで丸のみしてしまえばいいわけですが 人狼を物語生成エンジンとみなす場合は理不尽すぎて見過ごせない点です
ルールの存在する物語は必ずルール破りに対する回答が必要ですし ルール破りができないならばそれに納得できるような十分な説明と論理設計が必要です
あらゆる人間は内なる善性や悪性を備えていますから それらがなぜルールに上書きされるのかにも 説明が必要になります
そういった物語設計として穴になっている部分を因習伝奇モノの文脈で埋めていくというのが 「人狼のデジタルノベライズ」と銘打った作業でもっとも気を遣った(そしてやりたかった)ぶぶんでした
まあその結果においても「そういうものだからさ」で済まされた部分もあるので 万人に納得されるかたちでまとまったかはちょっとわからないのですが すくなくとも上記挙げたものには一通り回答を出したつもりです
それぞれどのように処理されているか くわしくはぜひ本編で見てみてください
ながくなりましたが 本題です
「人狼ゲームは人狼対村人のチーム戦です チームの勝利のためなら死を厭ってはいけません」
これに対して レイジングループは 「迷信による正当化」と「確信犯どうしの争い」という大きな二軸(に加えて神がどうちゃらこうちゃら)の設定で回答しています
休水の住人たちは霧が出れば確実に2陣営にわかれて殺し合いを始め 身命を賭して自らの陣営の勝利をめざします
「狼をぶっ殺してやる!」と勝手な行動に走ったり 狂気にかられてルール違反を犯すものも生じますが かれらもあくまで自陣営の勝利(または敵対陣営の敗北)のために行動しているのであって チーム戦の構図は保たれています ルール違反に対してはそれ用のルールが発動し粛々と処理されます(考えてみれば実際の人狼ゲームでも隣席の人間をピストルで撃ち殺してゲームから除外することはできますしね その人間をゲームマスターがKICKするのもまた当然の流れです)
しかしながら チーム戦の枠組みは ノベルアドベンチャーゲームとしては若干すわりが悪いのです というのも基本的には主役視点で物語は進行するので 主役が死んだ場合はチームの勝利に関係なくプレイヤー的には敗北感しか残らないから
いちおう可能性としては 三人称チーム視点で進行するゲームとかも考えたのですが あまり得意な書き口が生かせそうになかったのと 早い段階で因習上の人狼ゲームの謎を解き明かして悲劇を防ぐゲームにしようという枠組みを決めていたので これはナシ
あくまで一人称主人公視点で進行する従来の枠組みで進めようということにしました
しかしそれだと チームの勝敗に関わりなく 主人公が生存をもとめるため ゲームにならないのでは? 人狼ゲームとしての面白さが生まれないのでは?
はい それも考えました
それに対しての理論武装がこれです
「人狼ゲームにも 個人の生存を最終目標に動く役職がいる」
そんなわけで もうお分かりでしょうか
レイジングループにおける「狐」は 「主人公」です
彼の勝利条件は「ひと」とも「おおかみ」とも乖離しています
「黄泉忌みの宴の回避」も「ループからの脱出」も そして彼の単純かつ最大の欲求も 休水住人とは全く共有できないのです
まさに第三の 単独の陣営というわけ
じゃあ取材陣2名はどーなんだとか 主人公が狐のセオリー通りに動いてるのかとか 今回のイラストの狐の前脚がヘンだとか そういう細かいことを言うやつは 極太ビームでふるさと壊滅の刑です
まあ一応「所属している陣営を勝たせようとしつつあくまで生存を狙う」とか「記者たちも結局は飲まれていく」とかその辺でごにょごにょ武装はしているけど不毛な殺し合いはやめて平和に手をとろうぜみんな
結果がどうだったかというと まあ結局のところ「これは厳密には人狼ゲームではないから人狼のセオリーは生かされない」という評価を頂くことが多いみたいですね
突き詰めればそれも確かなのですが いちど「主人公=狐」という視点で本編をよみなおしてみていただけると 新たな視点が開けるかもしれませんよ!
そういうわけで 「狐は誰だ問題」について興味をもってくださった方が納得できるかどうか非常に怪しく思いつつも 今日はここまでとしたいとおもいます
ギャン
へびを伏せたところで「こりゃ占い師とは別物だ」と思いましたが、占い師乗っ取りハムスターでしたか、納得。そりゃ最終的に滅びちゃうね。
……占われる前に暑さで溶けろ
ギリギリギリギリジンジン…(反応遅)
ヒトだったりオオカミだったり、タコだったりキツネだったり…まったく、主人公は大変だぜ! なぜか飛び交う極太ビーム!
元々部外者のふさゆきさんにとって「死にたくない」が優先されるのは当然ですし、
プレイヤー的にも共感できる部分なので逆に気付きませんでした。
確かに休水メンバーを基準にするとふさゆきさんのスタンスの方が浮いてるんですね。
ギャン
なるほど…!!目的が違い、陣営側で生き残ることが前提だとするとたしかにふさゆきさんは狐のようなポジションですね。