ホラーのはなし/ネット都市伝説「きさらぎ駅」の情報まとめ

amphibianです アイキャッチをかえました ベストかどうかはしりません

13日の金曜日なのでホラーのはなしをしましょう

ネタについて考えあぐねていましたが ちょうどいいのがあったのでココでだしておきます

 


レイジングループの某エクストラストーリーを執筆するにあたり 有名なネット都市伝説「きさらぎ駅」について調べました

きさらぎ駅について知らないという方はこちらあたりをどうぞ

情報じたいは色々なところから拾えるので こちらとして重視したのは時系列や 駅配置など伝説間の整合性です

体系的にまとめられた場所はあまりないようなので せっかくなのでログとしてここに残しておくことにします

なおネタ的にリンク切れのおそれは結構あるし それぞれの信憑性もそれなりなので 全体的に半笑いでながめるのが吉です


主に体験記として有名なもの

 

★1人目

2004年のエントリ
リアルタイム性の高い投稿
トンネル名は「伊佐貫」
「そもそもいつも乗っている路線の説明がおかしい」ということから鉄オタ業界からは釣りとみなされている様子
行方不明後 このオカルト掲示板コメント欄で復活宣言がありましたが…… http://yoshizokitan.blog.shinobi.jp/Entry/5391/

★2人目

2011年のエントリ

画像検証の結果釣り確定だそうです

★3人目

2012年のエントリ
ここではきさらぎ駅が「終点」とされてます
リアルタイム性の高い投稿で 「時間がずれる」「自分の名前が分からない」などあり
きさらぎ駅で眠気に絶え切れず寝たら小田原駅で目覚めて生還とのことです

ちなみに この中に“線路沿いに行った先にあるトンネルは「かたす」で”という伝聞情報があります

■2013年にも きさらぎ駅に行ったという証言があります

■2014年にもありましたが 画像が転載で釣り確定
配信でも釣り宣言してたそうです


関連・影響のありそうなもの

 

■「電車」関係のホラーで有名な「猿夢」は2000年

■「つきのみや駅」は2008年
電車を介した異世界訪問のネタですが 訪問先は見たこともない大都会だそうです
ここの77の「知多半田に伝わるうさぎ伝説」で ものを食って帰れなくなる話が ちょっとおもしろいです

■「ごしょう駅」2009年
「終点ごしょう駅まで乗った友人が行方不明になった」
どちらかといえばよくある怪談話な感じ

■きさらぎ駅は見ず「かたす駅」に入った人たち
2011年  2014年

■「すたか駅」 2011年
※2011年の「かたす駅」と類似点多し パクリ疑惑あり
子供に助けられている

■「やみ駅きさらぎ駅かたす駅」は 2011年のエントリ
乗り過ごしたら生還
※やみ駅はこれしか情報が見つかってない

■「ひつか駅」2012年
「そのまま乗っていれば危なかった」方向性

■「はいじま駅」2011年
これも「そのまま乗っていれば危なかった」方向性


たぶん今はさらに増えてるとおもいます

これらの羅列からはいくつかの示唆がえられます

・最初に「きさらぎ駅」が出てきたのは2004年だが、爆発的に流行るのは2011年。「2人目」の「写真を大量提供するやり方」がウォッチャーたちの心に火をつけた?
・電車に乗っていたほうが良かったのか、降りたら良かったのか、どっちにしろ助からないのかは不明 また 列車の方向がどっち向きなのかも不明
・「やみ駅」および「かたす→きさらぎ→やみ」の並びを表記しているのは1件のみ きさらぎ駅が終点としているものや かたすがトンネル名だというものもあり 情報の錯綜がみられる

なお メジャーな映像化作品で列車による異界訪問があるのは「千と千尋の神隠し」で これは2001年の作品です (レイジングループでもうっすら言及しています)
それ以前にもたぶんきっとあるでしょう それこそ「知多半田に伝わるうさぎ伝説」とか 山崎ハコの「まぼろし列車」とか
というか 電車が題材になる場合は異界訪問譚になるのが自然ともいえるでしょうね
そういった意味でいうと 年代的に一番早い「猿夢」はけっこう異質です まあ電車はあくまでシチュエーションとして採用されている感じがあり 「電車の都市伝説」と断ずるのは難しいかもしれませんが

もうすこし踏み込んで 「列車を舞台とした都市伝説」を体系的に調査すれば 民俗学的な研究としておもしろい結果が得られるかもしれませんが amphibianの場合はそこまでやる能力も余裕もたりなかったので 「出ている情報間で整合性をとるのは無理だ」と判断できた時点で 残る部分は想像で埋めました

なお「神話」については きさらぎ駅をどう解釈して自前のストーリーに落とし込むかで いくつかプランがあった中でコレが一番話として面白かろうということでそうしましたが どこかのリプライで元ネタ時点で「かたす」解釈の一つにソレがあったのでお腹がいたいです あと今回採用したアイテムやクリーチャーについては資料が少なすぎてすみませんが ほぼ創作になっています


これも設定資料集行きでいいかなと思いはしたのですが
時系列や整合性のまとめについては ネットに残しておく価値があるかなと思ってここに書きました

これをやらないことで 都市伝説は神秘性をもち やがて自然に体系化が行われ 「本家」のお話が形作られていくものだと思います「きさらぎ駅」のお話はとても魅力的ですので 多くの人が語っていますし 年を追うごとに情報(設定)が充実し 複数人によって語られることで より整合性のとれたもっともらしいお話になっていくでしょう

ただ 現時点では 創作の疑いが濃厚な情報が多数含まれている まとまりのないお話の断片です
情報の裏取りが可能な今の段階でそう指摘しておくことは 今後このお話を調べたい方が現れたとき 役に立つことでしょう


これまでのホラーの話とはちょっと趣が違う記事になったかと思います
ホラーを掘り下げていくといずれ怖くなくなるという向きもあるでしょう
ただ ホラーについて多少なりとも深く調べていくと そのはしばしに多少なりともぞっとするエピソードが拾えたりしますし
それを流布している人間の怖さとか 妙なシンクロニシティの怖さとか 「こことは違うどこかに自分がよろよろ近づいていっていることにふと気づく怖さ」みたいなものが けっこう楽しめるきがします

みなさんもよければ 「怖いものについて調べる」ことを おたのしみください
それでは良い13日の金曜日の夜を さらばです

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  1. 匿名 2019.08.13 2:47pm

    いま7人目が出てるみたいです

  2. みょんみょんみょん 2017.10.13 7:02pm

    猿夢とかも調べてたんですね〜、さすがです。

  3. NAME NO 2017.10.13 2:35pm

    とても面白く読ませていただきました。

    ホラーを掘り下げるのも楽しいですね。

    ホラーは不思議なジャンルだと思います。怖いけど見てみたい、そんな好奇心を高めてくれる

    不思議なジャンル・・・。

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