作品と作者が似てるかどうか(1)

amphibianです
あたらしいアイキャッチを用意しました
といっても「ライターとゆーオシゴト」という絶妙に寒いタイトルの記事で作って狩猟免許でも使い回したやつをさらに使い回しているだけです 個人的には気に入っていますが本人はこんなにりりしくはないです

ついでに「ライターとゆーオシゴト」というカテゴリを「エッセイ」に改名しました
コンテンツとやや離れた評論・随筆系の読み物は「エッセイ」に放り込みましたので amphibianらが過去にどんなふうにイキッていたかをふりかえりたいときはどうぞ
その時と比べて何ら成長したわけもないので今回もイキッて書くことでしょう 物書きなんて黒歴史の実演販売みたいなものですよね


■作品のテーマや登場人物の思想はしばしば作者本人と同一視される

 

「ほのぼのした作品はほのぼのした人が書いていそう」

「こんなひどい人殺しを書く作者、人殺しの変態に違いない」

こういうの 実際に言う人けっこういます
多少分別のある人は「作者と創作物は別物」というお利口な真理により社会的な正しさをキープできます
しかしながら そういった方の中でも 創作物と創作者がともすれば同一視されそうな瞬間はあることでしょう
人間は人間を認知し理解するために第一印象にかなり依存します
だいたいにおいて創作者は自分よりも先に創作物のほうを知られていることでしょう
そこから生まれた第一印象が人物評価にこびりつくのは当然だと思います

また 特殊性の強いものを書く書き手ほど 独自の世界観や創作理論や哲学をもってやっているものと思います
そういうのを持つに至った経歴などが変わってることも多々あるでしょうし
果たして創作物と全く違う人となりだったとして まったく別の問題や変態性癖をかかえていることは多々あるでしょう

amphibianについてもきっとそうでしょう
というか「こんなひどい人殺しを書く作者、人殺しの変態に違いない」実際に言われました

というわけで今回はこれまでの作品群をふりかえりながら
これまで書いてきた作品が amphibian本人とどれくらい近いか 考えてみたいと思います


■ざっくりしたイメージ

× 残酷に人を殺すのが好きだ

全然そんなことはないし 何度もいってますが血は苦手なんです
ただ 幼いある時ふとした気づきがあって
「アニメとかで銃で撃たれて死ぬ奴はなんでこんなにキレイな穴が開くんだろう」と思ったのです
そこから辿り着いたのは 「人間だって物体なのだからめちゃめちゃにひどい壊れ方はするはずだ」という想像
それをハッキリ確信させたのは 「機動戦士Vガンダム」の小説にでてきた 「頭にピンクのハンカチかなんかかぶってるのかと思ったら脳みそだった死体」でした
さらに「ブラックロッド」に出会ったことで いかなる死に方や殺し方も成し得るのであって この国ではそれが人の目に触れないようにざっくり隠されているだけだ と理解します
道端で死んでいる動物の死体を 目を背けずに見ることができるようになり
魚をさばくとき この部位が人間のどこに相当するのだろうと考えるようになりました
最近は自分がこういう殺され方をする場合はどういった感覚・気持ちだろうとよく考えます

amphibianが残酷な死を書こうとするのは 自分の知識や想像力を材料とし その究極的・限界的な到達点として「死」を描きたいと思っているからだと思います
殺すことが好きなのではなく 「死」というものを自分なりに理解し それに立ち向かうためにそれを書きたいのかもしれないです
そういえば子供のころ死ぬことがめちゃめちゃ怖かった

△ 複雑なルールを作るのが好きだ

これは半分あたっていて amphibianはルールつくるの大好きだと思います
というか多分 人が自分の決めたことに従っているのが気分よいのでしょう
ただ最近 ルールつくるセンスがあまりないことは理解しつつあって あまり出さないようにしたいと思っています
ルールが複雑になるのはこのセンス欠如によるものであって 本人はすっきりしたルールをつくりたいと思ってるのです

× 民俗学に造詣が深い

何度か言ってきてますがぜんぜんないです
興味はありますが 資料を几帳面に整理してうまく引き出してくる能力に欠けすぎるんですよね
あと決定的に読書スピードが遅い&勉強嫌い&難しい本を読むと眠くなるペナルティ持ちです

創作のおもなソースWikipediaです 金枝篇とか読んだこともないです(積んでたはず)
ただ これは学生時代の友人たち先輩たちや 敬愛する作家先生たちと比べてなので
一般の方からすれば一歩進んだ位置にはいるのかもしれません
……最近も「けがれ」について勘違いしてたことを自覚しました
いつか「造詣が深い」と胸張って言えるよう勉強しなきゃですね

○ 説教くさい

これは自覚があります 当たっているでしょう
自分の考えをひけらかしたい それで人に影響を与えたいという思いが強いのでしょう
両親が教師だったことの影響を考えずにはいられません
大学時代 教員免許の必須受講にて「教員になる予定のないやつはこの授業を受けるべきではないから教材の返金に応じる」という先生がいたんですが
そっか免状あっても教員にはなんないだろうからやめようって思って返しにいくと 「1年に1人くらいは本気にするやつがいる」と首をかしげられた
これはどうでもいい話でした
その後「先生として子供たちに色んな思想を吹き込むの楽しそうだな」と思うことは多々ありました

だから作品が思想くさいといわれればそうかもしんない
このテキストを書いていることじたい 説教の一部なのかもしれない
付き合ってくださってありがとうございます

× ヤンデレが好きだ

これはうそです
というかヤンデレって実在しないと思っています
恋愛のために狂う人はなかなかいないのではないでしょうか
狂気を恋愛感情にゆだねておかしくなる人はいそうです
実在したとして なんかメチャメチャ追い詰めてくる女性みたいなところに 特に魅力は感じません
そういうところの魅力を作ることには興味があるので テーマとしては引き続き取り組んでいきたいですが

なお上記のとおりヤンデレは架空存在だとおもっていますが
「メンヘラ」は「メンタルヘルスに通っている人」をばかにした言い方っぽいので好きではないです
当初は侮蔑的な言葉だったものが誇れる自称になったり 名前を持たず存在を認知されてなかったマイノリティが名前を得てとりあえず認知されたり自己肯定・団結のきっかけになることも あるとはおもうんですが 外野がそれを決めることじゃないですから
それでいうと「ガイジ」というのはさらに嫌ですね
現実に存在する集団を明確におとしめているし 反撃はまず受けない卑怯な攻撃です
それなら「きちがい」という言葉の方がましなきがする 状態であって名指しではないですから

amphibianにとってのこの感情のルーツは 人をばかにする表現として「○○病院(精神科)」という言葉が使われたことに親が激高したことにあると思います
まあなんでも原理原則通りに動いてるわけではないですが
この辺は考え方の根幹として筋を通していきたいことですね

× ゲームがうまい

ドヘタです
とくに頭を使うゲーム 合理性が求められるゲームにおいては ケアレスミスと 焦りによる混乱で すぐに大失敗をします
あとルールの読み間違えとかもしょっちゅう起こします
amphibianはマジック・ザ・ギャザリングを遊んでいることを公言していますが 周りでいちばん弱い自覚があります
下手な理由として「自分で見つけた自分なりのやり方」にこだわりすぎるとかがあります
変なコンボデッキでウケをねらうことは好きですが 正確な戦略と十分な物量で敵を蹂躙するみたいなことは 得意ではないです
「自分なりのやり方」が好きなわりに けっこう攻略情報とか見たりもしますし
しょうもないプレイヤーですが 楽しい/楽しさが期待できるうちはゲームはやりつづけます

△ うんこ大好きだ

たぶん一般のみなさんよりはうんこ好きだと思いますが
一般のみなさんが思っているよりもうんこと向き合ってきたおかげで
一般のみなさんよりもうんこの嫌な面 嫌なエピソードをとりこんでおり
そのせいでうんこは愛憎あいなかばといったおもむきです
なんだこれは
それはともかく 「ユーモアとしての下品ネタ」は 大人でこそ楽しめるものだと思っていて
その本質は狂気とか人間の本質とか 稚拙と知性の混合であるとかにあって意外と高度じゃないかとも思っています
そういう文脈におけるうんこは大好きです
フロイト的分析とかは専門家におまかせしましょう 肛門期な自覚はあります

 


えーと

 

実はここから より細かく 作中のキャラやセリフが どれくらいamphibian本人やその考え方と近いか比較していこうかと思ってたんですが

ネタがこの倍くらいあって書ききれないので 近日コンティニューしようとおもいます

今日はこれにて いざさらば

 

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  1. 2018.12.14

    制約と逆境
  1. 匿名 2017.07.14 7:04pm

    「ユーモアとしての下品ネタ」は"大人でこそ楽しめる"という考え方に興味をひかれました。
    稚拙と知性の混合(なんかかっこいいです)言われてみれば分かる気がします。
    一般的に受け入れられやすい下品ネタと受け入れられにくい下品ネタがあったりしますが、その違いや境界線は何なんだろう……とも思ったり。
    ご自身の作品や、今まで見てきた作品で思い入れのあるネタなどはありますか?
    もっと掘り下げてお聞きしてみたいです。

  2. ししばなれ 2017.07.06 1:33pm

    肛門期ググって余計な知識がひとつ増えました(報告)

  3. ( ゚д゚)=3 2017.06.25 7:39pm

    とてつもなく気になります
    喜んで読みます
    書いてくださってありがとうございます!!

  4. 桔梗 2017.06.24 10:03pm

    今回のすげー長くて読むのめんどいなぁと思ったけど、なかなか興味深い内容でした。
    つまり、amphibianさんは人殺し野郎とか、サイコパスではなく普段「みょんみょん」言ったり「ビロビロ」言ってる人だってことですよね(違う

  5. Double 2017.06.24 1:17am

    うんこは偉大ですよ。
    小さい子なんか、うんこブリブリを連発してるだけでウケますからね。
    大人になると、うんこブリブリしたくてもなかなか出来ない人も居るようなので、非常に興味深いです。

    続きを楽しみにしております。

  6. HK 2017.06.23 5:30pm

    大変興味深いです。
    思想的に、割と共感できる部分も多いです。
    続きを楽しみに待っておりますのでよろしくお願いします。

  7. NAME NO 2017.06.23 2:59pm

    んー・・・・・・、難しい問題だと思います。

    私はたまに趣味で文章を書いているのですが、ネガティブ思考なのがあってか、

    やたらめったら暗い文章になります。ギャグってなかなか書けないです・・・・・・、

  8. 無知人 2017.06.23 2:56pm

    氏の説教的テキストは面白くて個人的にかなり好きです
    説教が面白いというのも不思議ですが
    内面から排出される文は読んでいて苦にならないというかむしろ快ささえ感じます

    あと、うんことの関係がもはや男女のそれなのでいっそ結婚すべきだと思います。

  9. ねこ 2017.06.23 7:49am

    うわー続きよみたい!!!
    こういう記事大好きです。
    ご本人にとっては当たり前のことを説明しているだけかもなのですが
    受け手にとっての(表面的な、だったり深読みして、だったりな)印象との
    ギャップが面白いな~~と思いました。
    それでおぼぼぼヌルスッポンとか一体脳みそのどこから生まれてくるのか(そういう記事ではない)。

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